■会長ごあいさつ


 このたび、当協会の会長に就任いたしました小川でございます。これからも下水道事業を支える下水道光ファイバーの発展に尽力してまいりますので、皆様のご指導・ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。 

 私が長年勤めた東京都下水道局では800kmの下水道光ファイバー網により、施設の運転管理の合理化など効率的な事業運営により質の高い下水道サービスを提供しております。先の東日本大震災では、震度5強の液状化地区でも損傷なく、他の情報手段が混乱するなか施設の遠方監視制御はもとより、業務にかかる情報の収集・発信が円滑に行われ、下水道光ファイバーの必要性を再確認いたしました。

 しかしながら、下水道における情報の重要性の認識が十分とはいえず、平成23年度末の全国敷設延長は2,200kmと普及が進んでいないのが現状です。このため、協会では昨年検討会を設置し、学識経験者や自治体委員の方々から「下水道光ファイバーを活用した次世代型下水道管理」をご提案いただきました。地震に強い下水道光ファイバーとそのセンシング機能、さらにはクラウドの活用により下水道事業が抱える課題解決への貢献がその内容です。この提案実現のため、広報活動とともに協会内に新規導入都市発掘プロジェクトを立ち上げ、東日本大震災復興都市、南海トラフ巨大地震被災予想都市、浸水被害常襲都市を中心に具体的提案活動を始めております。

 下水道光ファイバーは高速・大容量かつ地震や災害に強い情報伝達機能ばかりでなく、ファイバー自体が無電源で完全防爆のセンサとして、水位、流量、振動、温度や歪等を連続計測でき、また自営線のためセキュリティに優れております。下水道施設の集中管理など効率的な事業運営への貢献に加え、地震やゲリラ豪雨など災害が懸念される地域の防災・減災への貢献などセンサ機能を持つ下水道光ファイバーの積極的活用を推奨するものです。

 2020年のオリンピック開催が決まった今、さらなる災害に強い日本、安全で安心な日本が求められています。災害時でも衛生的な生活の確保、水環境の保全そして浸水被害から住民を守る下水道に貢献するため、下水道光ファイバーの必要性を国や自治体に強く働きかけていく所存です。

   (小川 健一)